施餓鬼会法要(せがきえほうよう)とは (行事日時 八月十七日)
施餓鬼会は、各宗派で行われる行事で、誰からも供養してもらえない餓鬼に飲食を施し、供養することを第一の目的とします。
この施餓鬼会の由来については『 救抜焔口餓鬼陀羅尼経 』に次のように説かれています。
お釈迦様の弟子の一人である阿難尊者の前に、口から火を吐き、やせおとろえた恐ろしい姿の餓鬼が突然あらわれました。餓鬼とは、生前の物惜しみや嫉妬などの行いの報いで、飲食が自由にならず、飢えに苦しむ世界に堕ちた亡者のことです。
その餓鬼が阿難に「お前は3日後に死に、餓鬼の世界に生まれる」といい、「助かりたいなら無数の餓鬼に施しと供養をしろ」と告げました。驚いた阿難が、お釈迦様に相談をしたところ、お釈迦様は餓鬼の供養の作法を阿難に授けました。
阿難はお釈迦様がおっしゃったとおりに餓鬼に飲食を施し、供養を行うと、餓鬼は極楽に転じ、阿難は福徳を増し、寿命を延ばすことができたということです。
現在、浄土宗寺院で行われている施餓鬼会も、お釈迦様から授けられたこの作法にもとづいています。そして、お念仏の功徳を、餓鬼の供養と極楽浄土の先祖代々の霊位に振り向け、加えてまた、みなさんの福徳延寿を願うものです。